みなさんは、「刺しゅう布の裏側」って気になりますか?
刺しゅうの初心者さんやちょっと慣れてきた方から、「刺しゅう布の裏側を見てみたい」というお声をよくいただきます。また、「裏はきれいじゃないので見ないでください」と恥ずかしがる方も多くいらっしゃいます。
そうなんです。上級者さんや作家さんの作品は、裏側まで本当に美しい! のです。
ということで、今回はクチュリエでも大人気のキット『22種のステッチをしっかりマスター 刺しゅう「はじめてさんのきほんのき」レッスンの会』を使って、糸始末の仕方や布の裏側で糸を渡すときの工夫、そして実際の作品の裏側などをご紹介していきますね。
刺し始め
フランス刺しゅうでは、縫い物のような玉結びは作らないのが基本と言われています。それは、結んだ糸玉が布の表側に響くのを避けるためです。また、刺しゅうの途中でうっかり糸玉を刺して糸が絡まってしまうというミスも少なくできます。
玉結びを作らない場合、刺し始めの糸は7cmほど残しておき、あとからもう一度針に通して、刺し終わりと同じように糸始末をすることが多いです。
でも、あとから糸始末するのはめんどう!と思うなら、玉結びから始めてもかまいません。また、ステッチの中には、フレンチノットステッチのように、刺し始めを固定していないとうまく刺しゅうできないものもあります。つまり気をつけたいのは、表から見たときにきれいに仕上がっているか?ということです。
なお、玉結びから始めるなら、この写真のように、糸端が長すぎたり、糸玉が絡んで大きすぎたりしないように注意しましょう。
また、糸玉が小さすぎると布から突き抜けてしまいますし、結び目がゆるすぎるとほどけてしまうので、ちょうどよいサイズのきれいな玉結びが作れるように練習しましょう。
玉結びの仕方はこちらも参考にしてください。
裁縫の基本、玉止め・玉結びのやり方~縫い始めと縫い終わりのコツも~
刺し終わり
刺し終わりには、裏面の状態によっていくつかの方法があります。また、作品の用途によっても変わってきます。
◆線のステッチ
例えばアウトラインステッチの裏側は、このように線状に糸が渡っているので、まず最後の目に結び目を作って固定します。(フレームに入れて飾るなど、ほどける心配がない場合は、この工程は省いてもかまいません。)
さらに3~4目ほど糸をくぐらせます。
糸があまり長く飛び出さないように短めにカットしましょう。
◆面のステッチ
サテンステッチのように、裏側に糸が面で渡っている場合は、そこに糸をくぐらせます。
ほどけるのが心配な場合は、さらに引き返して通したり、途中でひと針返し縫いをしてもよいでしょう。
糸端はきわで短くカットしておきます。
◆玉止め
フレンチノットステッチなどは裏側で糸をくぐらせることができないので、玉止めをします。
近くに糸が渡っている場合は、玉止めをしたあと、このように糸を絡ませて糸端を短くカットしておくとすっきり仕上がります。
離れた図案を刺すとき
「図案が少し離れているけれど、糸を切らずに続けて刺しても大丈夫?」というお声もよく耳にしますが、布の裏側に糸が長く渡ると、表から透けて見えたり、糸が引きつったり、あとから刺した糸が絡まったり、作品の仕上がりに影響が出やすいので、こまめに糸始末することをおすすめします。
けれど、布の厚さや糸の色、作品の用途などによって、ある程度は続けて刺しても問題ない場合もあります。
そして、このようにすでに刺したステッチに絡めながら糸を渡していけば、少し離れた図案を続けて刺しても比較的きれいに仕上げることができます。
作品の裏側を見てみましょう
こちらは、『22種のステッチをしっかりマスター 刺しゅう「はじめてさんのきほんのき」レッスンの会』のフレーム作品の裏側です。
これまでご紹介したポイントを参考に刺しゅうすると、裏に糸が長く渡っていたり、目立って飛び出したりせず、表から見ても裏から見てもきれいに仕上がりますよ!
関連記事
最近読んだ記事
手芸(ハンドメイド)したくなったら、
クチュリエショップへ
ショッピング
おすすめコンテンツ
手芸・手づくりキット、ハンドメイド雑貨のお買い物はこちら