手芸作家 中島一恵さん スペシャルインタビュー〈作家さんの収納アイデア〉後編

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手芸作家 中島一恵さんのアトリエに訪問してのスペシャルインタビュー。
前編に引き続き、手作りの材料や素材の収納アイデアについてたっぷりとお聞きしました。

人の数だけ、収納の正解がある

雑誌などで見る、海外の作家の収納スタイルにあこがれることもあるという中島さん。 「例えばフランスのアーティストの、空間を美しく使ったセンスのよい収納スタイルにはうっとりしてしまいます。でも、もし私がそのまま真似してみたとしても、きっとうまくはいかないと思う。空間が美しく見えるのは、それが持ち主の暮らしに合っているから。作家といっても、生活や作業スタイルは十人十色。だから私は私で、自分の創作スタイルに合ったオンリーワンの正解を探せばいいんだと気がつきました」。

カラフルな素材は見える収納で感性を刺激。ときどき手を入れてかき混ぜ、新しい色の組み合わせを探ってみることも。

パーツの並べ方、収納ケースの選び方、作品の保管の仕方……。日々の生活の中から自然と浮かんだアイデアを試しては、また細部を微調整していく。こうしてできてきたのが、中島さんの現在のアトリエです。 「今も満足はしていますが、改善の余地はまだまだありそう。これからも試行錯誤を繰り返しながら、自分にとってのベストな収納を更新していけたらと思っています」

無印良品のケースがずらり。紙を差し替えられるラベルシールも愛用。

中島さん式、収納6つのポイント

中島さんの収納の工夫をポイントごとにご紹介します。

◆Point1◆色の素材は透明の箱に

引き出しを開けなくてもひと目で把握できるように、色のある素材は透明ケースに収納。隠せない分、並べ方は美しく。空間がパッと華やぐアイデアです。

◆Point2◆高さ別にゾーニング

壁一面の本棚は、高さごとに内容を整理。目線の高さには現在興味があることや進行中の仕事の資料を。下は終わった仕事、上はこの先使う可能性のある資料を。

◆Point3◆ラベルは黒地に白文字で

ラベリングは自筆で。「以前は白ベースも好きだったけれど、年齢のせいか、最近は白の面積が多いとまぶしく感じるように。今は黒ベースが落ち着きます」

◆Point4◆作品別にセットを作る

同時進行中の作業には、仕事別にまとめたプロジェクトバッグを活用。持ち運べるからどこでもすぐ作業ができるし、気分もすぐ切り替えることができる。

◆Point5◆フェルトはピンでつるす

直接ハサミでザクザク切って使うフェルトは、ラフにまとめてピンで吊るしておく。簡単だけど一目瞭然でクセもつきにくく、作業効率がグッと上がるアイデア。

◆Point6◆箱はモノトーンで統一

「シャープでスタイリッシュな雰囲気が好き」だから、収納用品はモノトーンで統一。同じ箱を多数そろえて並べることで、ものが多くても印象はスッキリ。

いかがでしたか。
中島さんの収納アイデア、ぜひ参考にしてみてくださいね。

手芸作家 中島 一恵(なかじま かずえ)

1989年、キルトデザイナー藤田 久美子さんと出会い、制作をスタート。キルト、刺しゅう、フェルトなど、幅広い技法を取り入れた作風が人気。ネットショップ「Quilts1989」主宰。最新刊は『100ネエサン スタイルブック おしゃれに着せ替えて遊ぶ布ぬりえ』(グラフィック社)。

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