
唯一無二の縫いぐるみを一体一体いとおしみながらつくるそぼろさん。前編に引き続き、後編では一日の大半を過ごすというアトリエの様子とともにお届けします。
縫いぐるみを介したご縁を大切にしたい

自分の手を離れた後も、縫いぐるみとそぼろさんとのご縁はずっと続きます。
「お迎え主さんからその後の縫いぐるみの様子をお聞かせいただくことがとても多いんです。写真を添えてくださる方もたくさんいらっしゃいます。自分がこしらえた縫いぐるみが誰かの心に届き、お迎えを経てその方の生活に溶け込んでいくことに私はとても興味があるので、縫いぐるみたちが新しい居場所で、それぞれの在り方でしあわせそうに過ごしている姿を見ると胸がいっぱいになります。今は本当に大変な時代ということもあり、『辛いことが多くて疲れているときに縫いぐるみを見るとホッとします』というような声をいただくことも多くて。縫いぐるみがその方の日々に寄り添い、それぞれの役割を果たしているんだなと思うと、とてもうれしく感じるのと同時に、自分の仕事はどのようなものなのかということについて改めて考えさせられます」。

ひとつひとつ言葉を選びながらていねいに話すそぼろさん。ものづくりに対してとても誠実で、言葉にできない感覚を大切にされていることが伝わってきます。
「縫いぐるみについて、創作について、自分の仕事について、毎日ずっと向き合い、考え続けています。そのためには気力も体力も時間も必要なので、最近はパーマへアをばっさり切ってお手入れが楽なスタイルにしたり、SNSの通知機能を切ったりと、なるべく多くの時間を縫いぐるみのために使えるように工夫しています。特に昨年の末ごろからは、世の中からどう見られるかということを一旦横に置いて、今まで以上に自由に、やりたいことをやりたいようにやってみよう、と決心して。わがままな選択をすることでお客さまが減ってしまうかもしれないと思ったのですが、それでも心を寄せてくださる方、生まれた縫いぐるみを見て何かを感じてくださる方がいることがありがたくて。だからこれからは、その方たちへの感謝を胸に、今あるご縁をより大切にしていきたい。ほかにも、かけがえのない夫の存在や、尊敬する先輩や友人たち、いつもの歯医者さんや髪型をおまかせしているスタイリストさんなど、私の人生になくてはならないたくさんの居場所があるから、私は安心して、自分に嘘をつかずに作り続けられるんだと感じています」。




縫いぐるみ作家 そぼろ
1983年生まれ。東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業、同大学院修了。卒業後に「そぼろ」として活動を開始し、『そぼろのおとぼけぬいぐるみ』(誠文堂新光社)を出版。休業を経て、2017年ごろから現在の作風に。最新刊に『そぼろのふわもこ縫いぐるみチャーム』(文化出版局)。
Instagram:@sobokoara


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