ブルガリアの世界遺産、リラ修道院へバス旅に
チョコレートバイヤーみりです。チョコの話はちょっとお休み。旅のお話です。
ギリシャでは国内線でロストバゲッジがあったり、やっぱり旅にはいろいろつきものです。いろいろありながらも今年はドバイにガーナ、そして、ギリシャにブルガリア、たくさん行きました。今はチョコ旅34ヵ国目のブルガリアです。
いつもは土日は商談が出来ないので移動日にしたり、お休みをいただいて現地でアートワークショプをして地元の人とコミュニケーションをとったりという日程なんですが。
ブルガリアにはあまりにもつてがなく。移動日にしても一日まるっと空くことになりました。
ショコラティエとアポが取れたら、遠くでも行くつもりだったのですが。ちゃんと空きました。
はるちゃんはまだ弾丸チョコ旅に慣れてないので、ここはお休みしてもらって、体調を整えてもらって。
私は、何しよう?……と。
ブルガリアでずっと気になっている場所がありました。検索するとこれしか出てこない場所があります。ソフィア以外ほんとこれしかない感じ。世界遺産「リラ修道院」です。
一旦はネットで見て諦めたのです。電車やバスで行くとえらい目にあったと。1日に1本くらいしか交通手段がないようです。そんな、イチかバチかで行って、次の日に響いたら困るし。
諦めていたら、目に入ってきたのがソフィアからの1日バスツアーです。朝集合して8時間~12時間。リラ修道院一直線のバスです。
しかし、一ヵ所しか行かないのに、8時間~12時間って4時間の誤差?開きありすぎない?
水、ランチは各自持参。
しかも、そのバスツアー3300円なんです。
一日で。ですよ。
安すぎない???
不安しかない。
でもなぁ、もう一生来ないよ。
私はよくプライベートで旅行するとき、現地のバスツアーを利用します。ですので、怖くはないのですが、それにしてもほぼ一日ツアーでこの安さ、そして、謎だらけのスケジュール。まあ、なんとかなるか。行ってみよ。
集合場所に行ってみると、もうバスが停まっていました。
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分かりやすい英語を話すガイドさんもいます。
きっとマイクロバスの補助席に8時間座るんだと覚悟してたので、ちゃんと大きなバスが来てて驚きました。
アメリカ人の家族とか、何人か分からない人たちが朝からぞくぞくと集まってきました。運命共同体のみなさんです。
ていねいなガイドさんが注意事項を言います。さらっとすごいことを言いました。
2、3時間トイレ休憩はありません。その後、リラ修道院で勝手に3時間お過ごしください。帰って来なかったら、そのまま修道院に入るということで、置いていきます。その後また2、3時間で帰ってきます。
と、ていねいに割とすごいこと言ってました。
私は、とは言っても、なんか休憩とかあるだろうと、ペットボトルを持って来てなかったのです。龍角散のど飴が唯一の水分となりました。
私の横にアメリカ人のギャル2人が遅れてきて座っていました。まるでエアーバッグかと思うくらい、袋菓子でいっぱい包まれていて。私の膝まで進出してきました。5つは持ってたと思います。アメリカ人としてのイメージを守っています。
バスは走り出し、すぐにソフィアを離れました。
修道院は恐るべき山奥なのです。一色線に高速のような道をひた走ります。何もない。思ってる以上に何もない光景が続きます。
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ヨーロッパの田舎の美しさ。でも今は春だからいいけど。きっと冬は雪だらけなんでしょうね。
なんだかすごくいい感じのドライブだな~と思いきや。
一人のおじさまがトイレに行きたいと。
私も、とおばさんも前ににじり寄りました。
ガイドさんが困っています。
どうもこの地域にはパーキングエリアとかそういうシステムがないのか、民家に頼むか、ガソリンスタンドまで行かないといけないみたいです。
なるほど。
そして、ようやく、ガソリンスタンドを発見して、無事に二人はトイレに走っていきました。
ガイドさんが「やむなく止まりますが、緊急の人以外は降りないでください」と。
もう、降りられません。
なんだかわからないけど、このバスは降りられないのです。二人が置いて行かれないか心配だったのですが、帰ってきました。
その後どんどんバスは山の中に。
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まるで上高地のバスツアーのようなさわやかさ。木漏れ日を感じながらさらに山奥に。
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急にバス停が見えました。
世界遺産「リラ修道院」に到着です。
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世界遺産ってやっぱりここまですごくないとなれないんだ。
兵庫県民として姫路城をもっとあがめないと、と思いました。リラ修道院によって、姫路城の地位が爆上がった気がします。
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もう、周辺の空気が違います。ここは宗教施設なので、肌の露出やフラッシュは禁止などの注意事項とお迎えの時間を教えてくれます。
その門を通った瞬間。
圧巻でした。
異世界という言葉しか出てこない。
私の目がハイビジョンになったかのように、鮮明で、鮮やかな建物。
電気屋さんの4Kテレビの売り場で、時々きれいすぎて見入ってしまいませんか?
あれのテレビの中に入った感じです。
きれいすぎて、うそみたいなクリアな世界。
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やっぱり、写真では分からない空間美です。
いやーーー。来て良かったー。
5分で「はい、もう帰ります」と言われても納得するかも。
建物の見事さから壁画に目を移しました。これも圧巻っ。びしーーーっとブルガリアの地域のキリスト教の教えが書いてあります。
カメラが盛ってるんじゃないと疑ってしまうことがあるのですが、ここはどんなに人間が盛っても、この空間には追いつかないと思います。
よくこの山奥にこれだけの芸術を作り上げましたね。
はは。はは。はは。
もう興奮で、落ち着きたいのか。俗物的な私は売店にまっしぐら。
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ヨーグルトと揚げドーナツがおいしいよ。とガイドさんが言ってたので、まずお腹を満たそうと。
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ヨーグルトは牛かヤギかを選びます。私は牛を選びました。
渡されたヨーグルトはとにかく濃厚。黄色の膜が2cmくらい積もっていて、これが脂肪分なんです。もちろん、砂糖なんてなくって、プレーンをボーンと渡されます。
そして、揚げドーナツはやさしーーい甘さ。修道院のおやつです。たぶんこの揚げドーナツ、私のお腹で角砂糖くらいの大きさになってるかも。そのくらい、ふわっとシンプル。
とんでもない美しい景色の中で食べています。
「私、今、自分史上もっとも美しい場所でドーナツ食べてる」
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まわりにもおみやげ物屋さんの小屋があります。近所の信者さんによって支えられてるんでしょう。
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修道院の手作りなんて、なんでも正しく思えます。
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はるちゃんや、お友達におみやげを買って、これで落ち着いて、観光に戻れます。
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だいぶ美しすぎる空間に慣れてきました。ガイドさんがいろいろ壁画について教えてくれてます。
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よく聞いてみると。イスラムが攻めて来たそうで、この修道院はお坊さんを守るために作ったそうです。
ですので、弓矢を打つ場所や、籠城中のトイレの場所など、修道院と言っても、かなりファイティングな話が多いのもヨーロッパならでは。
そうですよね。地続きですもんね。
しかし、こんな山奥までオスマン帝国は攻めて来たんですね。
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壁画も、字が読めなかった人達のために、戒め的な内容になっていて、人に分け与えないと血の池地獄に落ちます。など、日本の寺にもありそうな内容になっています。
昔の話はストレートです。
今はソフィアには大きなモスクや各宗派の教会がありますが、敵対心があったからこんな芸術的な空間になったのかも知れません。それも歴史ですね。
猫がいて、各国からきている観光客によるアイドル撮影会になっていました。生き物がいるって癒されます。
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その後、私はインスタライブに修道院から挑戦。電波つながりました。
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また、バスに乗ってソフィアに夕方帰ってきました。
私は歩かないと生きてる感じがしないので、修道院とは違う街の喧噪も楽しみながら、バスからホテルまでもいっぱい遠回りして帰りました。
まあ、弾丸でしたが、事故もなくって良かった。
リフレッシュ出来たので、次の日からも新鮮な気持ちでチョコと向き合えたのでした。
弾丸ツアーは飛行機に乗る日などはおすすめしませんが、行きにくいところに行けるので、バスツアーもチェックしてみてはいかがでしょう。
以上、チョコ旅の間のブルガリア世界遺産訪問記でした。
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チョコレートバイヤーみり
フェリシモでのチョコレートバイヤー歴28年。「チョコで世界中を笑顔にしたい」と世界各国のショコラティエをめぐり、数々のレアチョコを発掘。これまでに訪ね歩いたショコラティエは34カ国約400件。約590ブランド・約2,900種類のチョコレートを輸入販売した実績を持ち、その中でも日本に初上陸させたチョコレートは329ブランド。チョコのストーリーを語らせたら止まりません! まだ知られていない素敵なチョコを紹介するため、今日も世界の果てまでチョコ探し!
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