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ガーナの旅 -2024年

2024.05.08

ガーナの旅~水害の村の小学校でみんなでアート!

土曜日は首都アクラに住む日本人のコミュニティーでアートワークショプをしました。

私は臨床美術士という変わった資格を持っていて、毎週土曜日近所の教室で教えているのですが、ガーナでも日本語でできたので、私のいつもの土曜日でした。日本と同じ。

しかし一週間の疲れが出てるんでしょうね。

ホテルでインスタライブやってて、自分のしゃべりの切れが悪い。

すぐ寝ました。

すぐに回復しましたっ。

そしていよいよ日曜日、ガーナの小学生と一緒にワークショプです。

朝早くから出発です。トシコさんとガーナに暮らすマダムも一緒に来てくれました。

日曜なので子どもたちは朝、教会に行っています。子どもによっては水汲みとか洗濯がある子もいるので何人来るかは分からない、と。

いいですよ。一人でも二人でも、私は行きます。

午後から来てくれということで、途中でお昼を食べようとちょっとセレブな水辺のカフェに行ってサンドイッチを頼んだんですが。

マダムと話をするうち、“ハルトモさん”(三浦春馬さんのファン)ということが分かり、私がNHKさんの番組に出演したとき、春馬さんに直接お目にかかったことがあると言うと、えらい感動されました。ガーナにもハルトモさんが。びっくりです。春馬さん、いつもありがとう。

話は盛り上がってるけど、サンドイッチは一時間経っても来ない……。ガーナあるあるだと。

結局出てきましたが出発時間までに食べれず、お持ち帰りしました。

途中ガーナあるあるをいろいろ伺いながら、車はどんどん田舎に。まるでパリ・ダカールラリーのようです。粘土質なんでしょうね、こちらの赤い土は、一度雨が降り固まると、すごい轍(わだち)になるのです。

地域の大きな建物はほとんどが学校です。ここでも視界が開けたなと思ったら、小学校がありました。

フェリシモ「地球村基金」の基金先でもあるCLOUDYさんの活動する学校です。

車で迎えに来てくれたのは、さわやかな青年Aくんです。とても親切で、スタッフTシャツを来て誘導してくれました。つねに感じのいい青年です。NPOの方かな?

小学校が近づいて来るにつれ。
え? 多くない???

教室に入りきれないくらいの子どもたちが迎えてくれました。遠く日本から来る外国人がなんか知らないがおもしろそうなことをやるらしい、と。うわさを聞きつけ集まって来たようです。おそらくこの子たちは「抽象画」を描くのも、オイルパステルを使うのも人生初でしょう。

その瞬間からもう必死です。

何十人いるか分かりません。あわてて画材を用意して、もう3分後にはスタートしていました。

声が飛びそうです。

用意したプログラムは私はすでに世界中でやって来たので、何にも恐れてはいないんですが。

アートを彼らの人生にプレゼントしたくって、教室の奥までは行けないんですが、一人一人遠くからでも声をかけました。

必死!

人生最高に必死!

トシコさんも一生懸命手伝ってくれました。


最後に全員にひとりひとりの作品のいいところを褒めたかったのですが、あまりにも人数が多いので、何名かピックアップしようと、「今月誕生日の人~」と聞きたかったんです。でも、みんな生まれた日は不正確で、あまり知らないそうです。でも生まれた曜日をなぜか知ってます。「月曜日生まれの人~」と言うと、何名か前に出て来てくれました。みんなの代表として、みんなの前で完成した作品を賞賛させてもらいました。

この色がきれい、気持ちがあったかくなるようです。

この黒い線がシャープできれい。

具体的に褒めます。お世辞は言いません。自分の感性をばかっと広げて、作品すべてを受け止めたら、描いてる途中も感じて泣きそうになることがあります。人の作品はどれもほんとうに美しいです。

心にぶっささります。

この子だけじゃなくって、あなたもあなたも、みんなスーパーオンリーワン。
…ってことを一生懸命全員に伝えていたんですが、見えてる? 後ろのほうでも「イエーイ」って作品だけが見えてた。伝わってる。

CLOUDYの副代表の鳥居さんが、今回トシコさんと知り合って私を呼んでくれることになったんです。彼女曰く、自由に描いてほしいと思っても、なかなかそうはいかないようで、この方法だったらみんなが個性を発揮した作品ができると言ってくれました。そうでしょ。だから私はこの活動をしているんです。世界共通。人類にアートは必要です。

みんな違ってみんないい。その見える化がガーナでもできたように思います。

やっぱりこの地までアートの専門家が来ることは難しいでしょう。トロトロ(乗り合いバス)も来ないそうです。一般の先生ですらなかなか来てくれないと。

初めに迎えてくれたAくんはこの学校出身で、初めて村の外のさらに上の学校に行って、いっぱい勉強して村に戻ってきたそうです。子どもたちにとってAくんはスーパースターで、みんなの夢はスポーツ選手でもアイドルでもなく、Aくんだそうです。

みんなの夢をAくんは背負っていることが分かって、だからあんなにジェントルマンなんです。この村のことをしっかり背負って行ける未来の人なんだと、会ったのはほんの少しの時間ですが感じました。


そんなCLOUDYさんの活動を、私は実はそんなに詳しく知らなかったのです。

行ってみて分かったのですが、実はこの方々はすごい方々なんです。頭が下がる。
この地域は昨年秋に大水害があって、土地が水没して湖になってしまいました。80%以上農家のこの地で、畑がなくなってしまったのです。ガーナの子どもたちの教育と生活支援を志すNPO法人のCLOUDYさんも、自分たちの土地を買って持っていて、その畑でなんと子どもたち600人分の給食をまかなっていたのですが。それも今は湖の下です。

私はこのときすでにこの国の学校給食がいかに大事かということを実感していたので、600人分の給食がなくなったことにショックを受けました。

今は新しい仕事をみんなに提供するための準備や、シングルマザーにミシンを教えて、ポーチを作って日本で売ることを始めています。なんと東京の表参道にもお店を出されると。

ガーナに来て思ったんですが、物価は日本とさほど変わりません。

お野菜とかは安いかも知れませんが、ミシンや機械などはそんなに変わらないと思う。こっちの人たちからしたらたいへんな金額です。

だから、サポートが必要とよく分かります。

ぜひ、みなさんも表参道を歩いてて、お店にCLOUDYと書いていたら、この村からポーチやバッグが行ってますので、お買い上げくださいね。

私もできる限り応援したいと思います。

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チョコレートバイヤーみり

フェリシモでのチョコレートバイヤー歴28年。「チョコで世界中を笑顔にしたい」と世界各国のショコラティエをめぐり、数々のレアチョコを発掘。これまでに訪ね歩いたショコラティエは34カ国約400件。約590ブランド・約2,900種類のチョコレートを輸入販売した実績を持ち、その中でも日本に初上陸させたチョコレートは329ブランド。チョコのストーリーを語らせたら止まりません! まだ知られていない素敵なチョコを紹介するため、今日も世界の果てまでチョコ探し!

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