ガーナの旅~やっぱり知りたいよね?食べ物の話
ガーナの食べ物。私、1ヵ月経った今も恋しい。あの味、もう一回食べたい。
まず、一番おいしかったのはパイナップルです。
私たちが知ってるパイナップルじゃない。もっとさわやか。そして芯も食べられるんです。芯が硬くないんです。なんで世界中のパイナップルこれにしないんだろう。甘すぎないからネタネタもしない。いくらでも食べられます。
朝のバイキングでもパイナップルをもうトレーごといただきたかった。それではバイキングの意味を成しませんが。
「全部くださいっ。私、日本に帰ったらもう食べられないんですよっ」「お客さま困りますっ」トレーをスタッフの方と取り合いしたかった。大人だからしませんけど。妄想です。
こういう農産物はもう食べることができないので、もう一回食べるにはもう一回ガーナに行くしかない……。
パイナップルのジュースもあるんですが。特に人気なのがパイナップルジンジャーです。
飲んでみました。なんか私いやなことしましたか? いじわるされてますか? 人間モニタリング的なやつですか? というくらい、パイナップルを100%打ち消すほどのジンジャージュースが必ず出てきます。もはや、ジンジャーストレートジュースです。冬にはいいかもね。歩み寄りの心でコメントしてみても、無理があるほど刺激的。
しかしね、これが癖になるのです。やっぱり人気と言われるものにはちゃんと理由があるなぁと、毎日このパイナップルジンジャーを飲んでいました。
その次はオクラのスープです。写真に映ってるのがそうなんですが。
ねばってます。オクラをみじん切りにしてて、辛くしたい場合は緑の激辛唐辛子をかじります。ピーマンだと思って食べたら、死にます。以後何を食べてるのか分からなくなるほど辛いです。
私はよけて食べますが。なんか鶏のだしが効いてておいしい。
鳥は骨だらけなんで、食べるのが大変ですが、ちゃんと生きてた味がするんです。“生きてた味がするからおいしい”というのも引かれるかも知れませんが。「頂戴してます」という気持ちになります。生前の姿がそこらじゅう走ってますので。
そして、その横にあるのがバンクーです。キャッサバ芋とトウモロコシ粉を発酵させて、湯がいて練ってあります。私は好きです。味は酸味のあるワイルドな求肥(ぎゅうひ)かな。柔らかいんです。
これを手でちぎってスープと混ぜて食べます。
うまいっ。私ここで暮らせるっ。やっぱりその土地で暮らせるかどうかは“味”ですよね。
ただ、レストランはとにかく来ない。待てど暮らせど来ない。ほかの場所ですが、サンドイッチに1時間かかりまして。どうやったらそんなに時間がかかるのか……。とうとう集合時間が来てしまって持って帰りました。
ガーナあるあるは、“出すのは遅いのに、出したらすぐ引っ込める”だそうです。
「気を付けて。食べてるのに持って行かれるから」って教わりました。
あといっぱいあるのは、甘くないバナナ、プランテーンも主食です。これは食べた方もいるかも知れませんが、見た目から想像するバナナとはまったく違う味がします。お芋ですね。
あとは細長い、ぱさぱさした陸米もスープとぴったりでおいしいです。
そう、主食ばっかり多いです。
しかし、このバンクーがやばいそうです。結構こっちの人たち体格が良いのはこのせいかも。
学校の子どもに「私バンクーが大好き」と言うと、「作り方教えてあげる」って言ってました。
ほんとにみんなが食べてる郷土の味です。
トマトもスープによく入ってるんですが。ガーナでは都市伝説で「トマトの種の部分はおなかを壊す」と言って、昔から習慣として捨ててしまうそうです。
イスラム教徒の人も多いので、ラマダン明けに牛を一頭買ってふるまうそうですが、その一頭の値段は約30万円。結構しますよね。鳥は5,000円くらいだそうです。その辺に誰の鳥か分からない鶏がいっぱいいます。こちらの駐在員の女性は鶏を絞められるようになるそうです。たくましいですね。
車でガーナの話を聞いていたら、ポルタビスケットというものがあるらしく。とにかく硬いビスケットらしいんです。私は硬いお菓子が大好き。犬のガムを犬から奪いたくなるくらい好きなんです。
ひとくちちょうだい。あ、あんましおいしくない。返すわ。
犬を飼ってたら、そんな会話をしてると思います。私が犬のガムを噛んでたら注意してください。
だからその話に食いつきました。
「トシコさん、私ポルタビスケット買いたい」。
外国人のことをオボロニと言うそうですが。車で移動中、オボロニだと分かると人がいっぱい寄って来るということで、トシコさんがすごい勢いで現地の人と会話して交渉し、絶対に現地の価格で買わせてくれるのです。
これはいくらだったかな。
ほんとうに手づくりです。ビニールを開けるとほんのり卵の香りが。
食べてみると、期待通り。硬ったーーー。
しかも、見た目通りの味。シンプル。
甘さも控えめでもともと甘いものを作ろうとしたのか、たまたま甘くなったのか。どうなのか。方向性もつかめないほど。ほんのり味です。
賞味期限は3年くらいありそうな。ジューシーさが微塵もないビスケット。
先進国が砂糖を使いすぎなんでしょう。
もちろん、賞味期限や原材料は書いていません。
こういう食べ物は自分の経験の価値がほぼ9割なので、お土産で人にあげても理解されないでしょう。
ただ怖い、不安になるものとして扱われるので、ガーナでしか買えないという価値がわかってもらえない。なんなら、「みりさん、くれたけど。。。どうする?」と会社のチームのおやつの回覧でいつまでもそのまま回されてしまうのが見えた気がしたので。
こんなに大事なものは全部自分で食べようと思って家に持って帰りました。
その後、日本に帰って1枚も減らず。まだ残ってます。やっぱりあの景色の中で食べるべきものです。
なんか、話してるとまた食べてみたくなってきた。
家に帰って食べてみました。
おいしいやんっ。硬さ甘さもちょうどよいよ。やっぱり、好き。これ好きやわー。
つづく
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フェリシモでのチョコレートバイヤー歴28年。「チョコで世界中を笑顔にしたい」と世界各国のショコラティエをめぐり、数々のレアチョコを発掘。これまでに訪ね歩いたショコラティエは34カ国約400件。約590ブランド・約2,900種類のチョコレートを輸入販売した実績を持ち、その中でも日本に初上陸させたチョコレートは329ブランド。チョコのストーリーを語らせたら止まりません! まだ知られていない素敵なチョコを紹介するため、今日も世界の果てまでチョコ探し!
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