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アメリカのチョコレート

2023.09.24

久しぶりのリキューティ―!とんでもない進化を遂げていた!〈リキューティ―〉

サンフランシスコにはチョコ旅で何度か来ています。

日本に紹介されてない西海岸のチョコ情報はここで出会ったものが多かったです。

その後、シアトルやポートランドにもここで出会ったチョコをきっかけに訪れたショコラティエも多いです。

コロナ明けのサンフランシスコ。一番行きたかった場所はやっぱり、フェリーターミナルです。

初めてサンフランシスコを訪れ、たまたま行ったフェリーターミナルはとってもおしゃれ。ターミナルはもちろんフェリー乗り場の真横にあって、細長い通路になっています。

その両脇にオーガニックの野菜に地元の食材。パン屋さん。ワイン、ジャム、チーズも。シーフードのレストランもあるのです。大手ではない地元感にとってもかっこよさを感じました。

サンフランシスコは畑がまわりにいっぱいあるので、食べるものがシンプルにおいしいのです。

そのまんまん中にあったのが、「リキューティー」です。

このおしゃれなフェリーターミナルを代表するような場所に堂々とショコラティエがあることに興奮しました。しかも、どう読むのかもわからないほど。まったく聞いたことがないノーマークなショコラティエです。

真っ黒な店内はひときわおしゃれで、地元食材を大事にしたショコラティエは当時まだそんなに多くなかったんです。

飛び込み的にお願いして日本に紹介できました。

あれから長いお付き合い。

久しぶりにお邪魔しました。

かっこよさは健在です。ちょうどオレンジのチョコのムービーが店内に流れて、オレンジピールから作っている様子が分かります。いかにもおいしそうで見入ってしまいました。こういう見せ方、説明の仕方がアメリカ人すごいと思います。理解されることにちゃんとエネルギーを注ぎます。いろいろな人がそのオレンジチョコを買っちゃってました。そりゃそうです。

次にアトリエに行きました。ここもお久しぶりです。

町はずれにある巨大な倉庫を利用したアトリエ群にリキューティーはあります。作品を作っている人、デザイナーなどいろいろな人がいます。

ご夫妻が迎えてくれました。

しかし、ちょっと様子が違います。

ちょっと商品が少なくて、おやっ?って思ったんです。正直、不安になりました。

リキューティーの勢いが前とは違うの?

私が行ったのは5月。

オレンジ縁の眼鏡の奥さまが「実は私たち今すごく緊張してるの」って言い出しました。

「6月にすべてのデザインをリニューアルするの。もちろんロゴもすべて」

ええええーーー。

なんと記念すべき時にお邪魔したものです。

デザインにこだわるリキューティーが全面リニューアルです。おそらくロゴまで変えるのは初めてかも。それは今、大忙しでしょう。

スタッフもウキウキというかそわそわという感じです。

フェリシモのチョコレートミュージアムにも新しい未発売のボックスをいっぱいくれました。

もちろん素材にこだわるご主人はそれに向けた新しいチョコを説明してくれました。

私がちょっと自分の興味があるチョコを、せっかちなもんだから、先に取って食べようとしたら、

「こっちが先」って止められましたwwwww

こういうの好き。やっぱりすごいこだわりです。

次々出てくる試食の嵐。

ビターでしっかりした味わいのガナッシュ。チョコの一粒に込めたこだわりの素材の話は尽きません。これぞリキューティー。

「ここはなんでも食べ物が採れる場所だから。素材の宝庫さ」

中でも気になったのが「ダークミルクチョコ」どっちやねん。のネーミング。

このガナッシュを口に入れたら、納得。これは「ダークチョコミルク」やわ。

ビターチョコが主流の今のチョコレート界の「ミルクチョコ」って感じ。今です。今。

最後に奥さまに聞きました。

今楽しいことは何ですか?と聞いたら、

「私たち、このすぐ近くに住んでいるので。今3年かけてお庭を作っているのよ」

ってスマホの写真を見せてくれました。おっしゃれーーーな雑誌に出てくるガーデンです。

「料理も好き、もちろん音楽も好きよ」

旦那さんは「僕は最近、カービングにハマってるな、そうナイフで木を削るんだ」

これだけめちゃめちゃ競争の厳しいアメリカで、成功してぶいぶいお仕事しながら、ちゃんと人生を楽しむ。

素敵すぎまっせ……。

こんなことも聞いてみました。

夢は何ですか?

「そうね。庭師になろうかしら。」

返しもこんなんおしゃれに言いたい。

私の理想のほんまもんの大人ショコラティエ。

これ食べたら、こんな風になれるかも。

もう宝くじなんてちまちま買わずにリキューティー箱買いするっ。

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チョコレートバイヤーみり

フェリシモでのチョコレートバイヤー歴28年。「チョコで世界中を笑顔にしたい」と世界各国のショコラティエをめぐり、数々のレアチョコを発掘。これまでに訪ね歩いたショコラティエは34カ国約400件。約590ブランド・約2,900種類のチョコレートを輸入販売した実績を持ち、その中でも日本に初上陸させたチョコレートは329ブランド。チョコのストーリーを語らせたら止まりません! まだ知られていない素敵なチョコを紹介するため、今日も世界の果てまでチョコ探し!

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