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メキシコのチョコレート

2023.08.21

思ってたんと違う!けどハマったメキシカンタコス

私は大のメキシカン好きといつも周りに話していました。

私自身そう思っていました。

昔チョコ旅でニューヨークの展示会に行ったとき、ニューヨーク通に連れて行ってもらったのが、地元人気のおしゃれメキシカンでした。あんまりそれまで知らなかったんです。ドンタコスくらいしか。

トマトとニンニクとアボカドをその場で石でつぶすパフォーマンス付きでした。

ドはまりにはまり、その後プライベートの旅でナバホやニューヨークに行くときもずーっとメキシカンを食べ続けていました。日本でも、知ってますか?スーパーのスパイスコーナーに売ってる黄色い箱。オールドエルパソ。あれは私にとってマスト。あのジャンクな感じが日曜のブランチの最高アイテムなんです。

ですので、今回は毎日毎食メキシカンだ!と思って楽しみにしていたんですが。

初日、まずは食べたいメキシカン。

おや?思ってたのと違う。

おいしいんだけど。

これじゃない。

何が違うか。普通トマトとアボカドとサルサソースじゃないですか、メキシカンって。

どれも入ってないんです。なんか茶色い。

タコスに乗ってるのはミンチとかじゃなくって、まんま牛肉で塩コショウの焼肉です。

街のあちこちに露店のタコス屋さんがあって、みんな並んで立って食べてるんですが。紙皿にうっすーいビニールをかけてそこにタコスを乗せていました。

おいしいんでしょうけど。まだメキシコにそんなに全幅の信頼を寄せてなくって。おなか壊したら食のバイヤーは即職務放棄なんです。初めはちゃんとレストランで食べました。

次の日のレストランも、おいしいけど、なんか納得がいかん。

私が知ってるのと違う……。きっと観光客用のレストランだったからに違いない。タコス食べたいなー。

数日タコス好きが納得いかないままメキシコ旅が進んでいきました。

そして、ついに。気が付く日が来ました。

ついに人気の屋台に入ったのです。地元の小学生とお母さんにじろじろ見られながら、ここは地元人気すごそう。ここだったら本物のタコスが食べられる!

ビニールに入れられた不安しかない紙皿ももう怖くない!私にメキシカンタコスを食わせてくれ!

食への情熱は人格まで変えるようです。

みんなスペイン語しかしゃべらないし、文字も書いてない。どう頼んでいいかわからないけど。なんとかお皿が出てきました。

ちゃうやん!茶色いやん。アボカドないやん。

タコスにフライドポテトって!

早く一回でいいからメキシカンタコスが食べたいんじゃー。

しぶしぶ、納得がいかないビジュアルのタコスをひと口食べました。

うっっっっっっまっっっっ!

チョコでここまでxtuって打たないのに、ここで使っちゃあかんですね。仕事じゃなかったら責任がないので、うまいという言葉を無責任に乱射出来ます。

このタコスの皮、牛肉、フライドポテトに唐辛子のスパイス。

これがタコス!とようやくわかったのです。

どうも、我々が食べていたタコスはいったんアメリカを経由した味だったのです。

現地ではこんな感じなんです。アボカドやトマト、サルサソースがマストではなく。トルティーヤ、ワカモレはひとつの選択肢だったのです。

これはこれでほんとおいしい!

それが証拠に、観光市場の中のレストランにはワカモレもありました。

私は寿司が大好きと言いながら、サーモンしか食べたことがなかった状態です。

本場ウィーンにウインナー珈琲がないように。ナポリにナポリタンスパゲティがないように。外で考えるメキシカンと本場の味は違うのです。

しっかり理解しましたが、やっぱり食べたい……。“おいしい”とはその人それぞれの記憶なんです。

ほっておいてください。

日本に帰ってすぐスーパーに走って、オールドエルパソを買いました。

すぐに食べた。

ほっ。

このジャンクなアメリカのメキシカンが私のメキシカンでした。

本場もアメリカ経由もどっちも大好き!

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チョコレートバイヤーみり

フェリシモでのチョコレートバイヤー歴28年。「チョコで世界中を笑顔にしたい」と世界各国のショコラティエをめぐり、数々のレアチョコを発掘。これまでに訪ね歩いたショコラティエは34カ国約400件。約590ブランド・約2,900種類のチョコレートを輸入販売した実績を持ち、その中でも日本に初上陸させたチョコレートは329ブランド。チョコのストーリーを語らせたら止まりません! まだ知られていない素敵なチョコを紹介するため、今日も世界の果てまでチョコ探し!

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