地図をチョコにするなんて！やるなテイルズ

ストックホルムの住宅街の中にある小さなオフィス。
表のウインドウにチョコが飾ってなければ、ここがショコラトリーだとは誰も気付かないと思う。

オーナーのクリストファーさんはもともとデザイナーで、その流れでチョコがあった、と。デザイン先行型。いかにも北欧らしい。でも、私はデザインの中には味のデザインも含まれていると思うから、味からパッケージデザインにこだわってもいいし、パッケージから味にこだわってもいいと思う。

Tale（テイル）つまり「物語」のあるチョコレートを届けるというのが彼のコンセプトで、壁にはポストイットでスケッチとアイデアメモがぺたぺた貼られたチョコのコンセプトマップが。

そんな店は初めて見ました。まさに味も考え抜かれた、デザインされたチョコでした。

美術館のショップなどで販売されているそうで、ストックホルムの街の地図がモールド（型）になっています。すごくおしゃれ！ でも、この国ではまだチョコは高級品だから、売れるのは観光客が中心ですよ、と笑うクリストファーさん。ストックホルム以外にもスウェーデン各地の地図の柄もありました。

選んだのはもちろん、ストックホルムの地図チョコ。

ペルー産カカオ70％のダークチョコに、地元名産のリンゴンベリーフレーバーをプラス。北欧ならではの味にこだわっています。ほろ苦いカカオの中に、シュワ～ッとまるでラムネを思わす爽やかさが駆け抜けます。かしこい味がする。

商談の日は日曜日。スウェーデンでは日曜日は奥さんはゴルフなどに出かける日だそうで、パパさんが子守り担当の日です。隣の部屋からかわいい兄妹が顔をのぞかせ、パパは朝ごはんを食べさせながらの商談でした。お兄ちゃんが遊んでほしそうにルービックキューブを披露し出して、完成するのをみんなで見届けるというおまけ付き（笑）。

クリストファーさん曰く、日本のパッケージデザインは素晴らしい、と。その通り！ 去年勉強兼ねて京都に旅行し、一日一組の旅館に泊まったけど、素晴らしい体験だったと。そんな風に日本のことを憧れと尊敬の目で見てくれる人が海外にはどんなに多いか。チョコ旅に出るたびに気付かされます。