チョコ旅ってなに？

わたくしチョコレートバイヤーみりは、毎年、春になるとチョコ旅に出かけます。

一体何回目になるだろう。
気が付いたら13回目らしい。13年目？
そして、チョコ旅は今回で28ヵ国目となるらしい。
驚きでしかない。

私は特に旅好きではないので、仕事の流れで始まったので、「旅」なんてカッコいい言葉のイメージはなかったです。「海外出張」？結果そうなんですが。いや、実際そうなんですが。
そないにかっこいいもんでも、なんでもあらしません。
急に私がしゃべれる唯一の言語、関西弁すら自分の中で変になるくらいです。
自分では「旅」でも「海外出張」でもないのです。私が小さいときに思っていたのと違うから。こんなんと違う。もっとカッコいいもんだと思ってた。

だから、最近まで何ヵ国とか何年とか数えたことすらなかったのです。
でも、最近はいろいろな人に見てもらうようになったので、きれいに整えてるのです。
「旅」や「海外出張」のみなさんのイメージに急に寄せています。自分の気持ちを。

あるとき「みりさんが行ったという証拠写真がない」と人に言われました。
……確かに！
自分は写真を撮る方で、自分の写真は何年も撮ってなかったのです。
初めてショコラティエと一緒に写真を撮ったときの気恥ずかしさったら。
私、何いきってるんやろう？と苦笑いです。
でも、今やええおばはんが空港でもどこでも自撮りはするわ、公園のベンチとかでしゃべっちゃってるし。化粧もはげはげやのに、もう、仕事の反省としてライブ中継なんかもやっていて、私なにやらかしてるんだろう……。と冷静になるとだいぶ恥ずかしいのですが。

日本のみなさんだけでなく、海外のショコラティエからも「いい仕事だね」と言われるようになり、「いっそのこと、そういうことにしよう！」と思ったのです。
打ち合わせでスターバックスしか入らなかったのを、ちゃんと「映える」カフェに入るとか、地元の食べ物を積極的に摂取するとか。
前は仕事以外のカロリーは摂るもんか！と思っていたんですが。
内臓も何もかもみなさまの思う「チョコレートバイヤー」のあるべき姿に寄せております。

お陰でみなさまと近くなれたし、何よりショコラティエにとって良かったと思います。
ずーっと、自分だけでもさもさチョコ食べて、ぼさぼさ挨拶して、しょぼっちい、ちっちゃい日本人がなんか来たわ。と、その日の食卓の会話にものぼらんというより。
ショコラティエにも「あ、この人の先に大勢の日本人が見てる！この人全身チョコレート！なんかカメラ目線で笑てるで！引くほどやる気ある！」と思われた方が。
お客さまにも「へーーー、ほんとにここまで来るんだ」と、チョコだけよりも、それ以上に近づけたはずです。
私のチョコ旅はこうして劇的に変化したのでした。

つづくー。