スコットランドの漁師町で発見したレアチョコ
この街に行った人がまず少ないと思う。
もし、行った人がいたら、「どうして?!」「なんの用事で?!」と聞きたくなるほど、観光要素がほぼない。そんな街、ピッテンウィーム。
スコットランドの首都エディンバラの近くと言ったら近く。近くないと言ったら近くない。
海に面した漁師町なんです。
きっとシーフードのいい隠れ家レストランとかあるかも知れない。
高い建物がまずないのです。港のまわりもこんな感じです。
「ピッテンウィーム」は、その中にあるカフェ兼チョコレートショップです。
私が見た限り。ほんとに何もないのです。
入り口は小さいのですが、奥行きはながーい。うなぎの寝床スタイル。
入り口はチョコレートを売っていますが、奥がカフェなんです。
ちょっとぉ。おしゃれ~~~。居心地いい~。近所にあったら毎日行きたい。
ここで近所の人がゆっくりとお茶を飲んだり、ランチも食べたりしていました。
オーナーショコラティエのソフィーさんは、ベルギー生まれ、そしてジンバブエで育ったそうです。すっごく素敵な女性。
奥のカフェでチョコの試食です。
その前に、「お茶は何の種類がいいですか?」
えええーーー。泣ける~~~。お茶を種類別に聞いてくれる。
お茶好きとしてはたまらんです。たいがいコーヒーなのです。
さっすが、英国です。
日本人と見るとグリーンティーありますよと言われますが、グリーンティーは日本で飲みます。アッサムを頼みました。
まずはブラウニーです。おいしいー。濃厚でそれでいて外側はさくっと。
ええー。でも、これはこのお店でしか食べられないのね……。
この小さなお店なので、種類は少ないのですが、どれもビターでおいしい。
この形は紛れもなく、日本の招き猫です。
やや大きいかなぁとも思ったのですが。食べてびっくり。背中側にジンジャーのジャムがぎっしり入っているのです。
そうです。この土地の冬は相当寒いはず。このジンジャーチョコレートとミルクティーの組み合わせなんて、寒い冬も乗り越えられるうまさに違いないです。
しかし、2階のアトリエに行ってびっくり。当然ですが、小さなアトリエというかキッチンに近い。そして、猫のモールドはこれしかないのです。
ええ?!
たくさん売れたら作れます?
大丈夫ですって。みなさんが注文くださったら、ソフィーさんが本当にひとつひとつ作ってくれるそうです。ほんまもんのローカルチョコレートです。
ソフィーさんは
「私が好きな物を作ってます」って。
素敵やわあ。
こんなチョコレートが日本で食べられる。実はこんな贅沢なことはないと思うんです。
失礼ですが、ほんとうに名もなき地元に愛されるローカルチョコ。
あなたのところに空気も一緒にお届けしますね。
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チョコレートバイヤーみり
フェリシモでのチョコレートバイヤー歴28年。「チョコで世界中を笑顔にしたい」と世界各国のショコラティエをめぐり、数々のレアチョコを発掘。これまでに訪ね歩いたショコラティエは34カ国約400件。約590ブランド・約2,900種類のチョコレートを輸入販売した実績を持ち、その中でも日本に初上陸させたチョコレートは329ブランド。チョコのストーリーを語らせたら止まりません! まだ知られていない素敵なチョコを紹介するため、今日も世界の果てまでチョコ探し!
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