話題の青チョコ赤チョコジェラート!開発秘話! その1
実は去年、大ブレイクした商品があるんです。「青チョコジェラート」。その開発のお話をさせてください。
青いチョコレート「ケルノン ダルドワーズ」は『幸福のチョコレート』で毎年大人気です。
私、このチョコレートはアンジェというフランスの町のキオスクで発見したんです。
地元のお土産チョコなんです。
お土産と言っても手作りでね。キオスクでも「高っ。」と思ったんです。
そして、「ちっっちゃ」と。しかも、青いって「なんで?」と。
でも、味がおいしいので販売してみたところ大ブレイク。
私、生きた心地しませんでしたよ。「カタログでサイズをよく見てくださーーーい。ちっちゃいし、高いですよーーーーー」
バイヤーとして、「大きくって安い」って宣伝することはあっても、「ちっちゃいし、高いから、できたら買わないで!」と連呼したのは初めてでした。
しかし、隠せば隠すほど、なぜだかますます注目を集めてしまい。
ハラハラしていたら、食べたお客さまの反応は、
「おいしい」と。そうでしょ。おいしいのは間違いないんです。
それからリピーター続出です。
ところで、なんでこのチョコはキオスクに売っていたか?
その謎がお店に行ってみて分かりました。
このアンジェの町の名産が”青い石”なのでした。屋根瓦に使われています。
だから、チョコの食感も石のイメージで硬かったのです。
このチョコは、神戸で言うところのまさしく「瓦せんべい」なのです。例えがローカルすぎて共感が小さい気もしますが。
ともあれ、そういうものだったのに、急に日本でブレイクして、お店の人もびっくりです。
ほら、この笑顔。そりゃ出ちゃいますよね~~。隠しても隠しても。
おふた方は親子なんですよ。よかったですね。
取材のために現地に行っている私。「石の採掘現場の写真が撮りたい」と言ってしまいました。「半日かかる」と言われたけど、山がちな日本ならちょっと行ったらそこらじゅうに採掘現場があるじゃないですか。「大げさだな。ちょっと行ったらすぐ写真撮って帰りますよ」って思って行ってみると。
採掘現場はヘルメットをかぶらされ、地下のトロッコに乗せられ、地下でフランス語版プ○ジェクトXみたいな、(おそらく)感動的な映画まで見せられ。
すみません。ここまでの取材はいらなかった……とは今さら言えず。
フランス語で何言ってるかさっぱり分からない遠足となってしまったのでした。
そんな青チョコだから、私すごく思い入れがあるのです。キオスクからの出世チョコ、秀吉チョコ。ある意味、幸福のパワーストーンチョコなのです。
次回につづく。
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フェリシモでのチョコレートバイヤー歴28年。「チョコで世界中を笑顔にしたい」と世界各国のショコラティエをめぐり、数々のレアチョコを発掘。これまでに訪ね歩いたショコラティエは34カ国約400件。約590ブランド・約2,900種類のチョコレートを輸入販売した実績を持ち、その中でも日本に初上陸させたチョコレートは329ブランド。チョコのストーリーを語らせたら止まりません! まだ知られていない素敵なチョコを紹介するため、今日も世界の果てまでチョコ探し!
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