今、スイスでもっとも注目をされている パスクエ【スイス】
今、スイスでもっとも注目をされているのがこのフィリップ パスクエさんです。
チューリッヒはドイツ語圏ですが、ここジュネーブはフランス語圏。文化的な背景もフランス風です。このパスクエさんもフランス人です。
でも、チョコレートを学ぶうちにここジュネーブに残りました。今はジュネーブのおしゃれなお店が立ち並ぶ中で、ステキなお店を構えています。
中に入った途端、その種類の多さにびっくりです。カラフルにペイントされた赤や黄色のチョコたち、まるで息を呑むような美しいアート作品です。
迎えてくれたパスクエさんが地下のアトリエに案内してくれました。もう、この人からはびしびしすごいオーラが出ています。ただもんじゃない……。どうして、スイスに残ったかと聞くと、ほかの国はチョコの仕事はイースターやクリスマスシーズンのみしかチョコの仕事が出来ない。でも、スイスはずっとシーズンに関係なくチョコだけで仕事が出来るからだそうです。
よくヨーロッパで耳にしますが、チョコだけで食べていくことはすごいステイタスのようです。私は何気なく彼らと話をして、時には冗談交じりに紹介してますが、ショコラティエは間違いなく成功者なのです。
フランス人でありスイスに移り住み、これだけの素晴らしいチョコを作る彼に、今まで聞きたかったことを私は立て続けに聞きました。
「スイスチョコとはなんですか?」
彼ははっきりと答えました。
「スイスチョコはビジネスのチョコではないです。ミルクチョコの歴史と技術のチョコなのです。フランスチョコはいろいろ変化させますが、スイスチョコはスローです。今、ヨーロッパの経済が悪いと言われてますが、スイスのチョコは技術があるので、不景気を感じたことがないんです」。いやー。自信のあるスイス職人、お見事。かっこいいです。
そして、最後に聞きました。「どうして、そこまでチョコを追求するんですか?」「パッション(情熱)です。」
「でも、どうしてチョコなの? ケーキじゃないの? キャンディーじゃないの?」「チョコは無限だから」今まで会って来たショコラティエのすべてをこの人が表わしてくれました。
だから、私はチョコから離れられないのです。情熱と無限の塊。理屈を超えたエネルギー。それがチョコなんです。
前置きが長くなりましたが、この人は本物ですよ。
もう、選ぶのにはっきり言って困りました。全部紹介したい。去年人気はこのポンプルムス。ちょっと不思議な形ですよね。実はこの中にはグレープフルーツが入っているのです。ちょっと苦味があって、オレンジとはまた違ったピールです。よくこのバランスに行きついたと思います。リピーターの方もたくさんおられると思います。このチョコが手に入るのは今だけですよ。
フィリップ パスクエ ポンプルムス
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フェリシモでのチョコレートバイヤー歴28年。「チョコで世界中を笑顔にしたい」と世界各国のショコラティエをめぐり、数々のレアチョコを発掘。これまでに訪ね歩いたショコラティエは34カ国約400件。約590ブランド・約2,900種類のチョコレートを輸入販売した実績を持ち、その中でも日本に初上陸させたチョコレートは329ブランド。チョコのストーリーを語らせたら止まりません! まだ知られていない素敵なチョコを紹介するため、今日も世界の果てまでチョコ探し!
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