しあわせな家族のチョコレート、ラ ペーニャ ドゥルセ【スペイン】
スペイン・バスクの中心地ビトリアという素敵な町があります。
ラ ペーニャ ドゥルセはとても雰囲気のある歴史的建物のお店です。
ビトリアはスペインからの独立戦争の中心になったこともあり、内戦も多く、小さな町は城壁で囲まれています。スペインの文化ではなく言葉もバスク語でこの地方の歴史を大事にしています。あのフランシスコ ザビエルもこの町出身だそうです。なんか近しい感じがします。
この町のおじさんたちは今もベレー帽をかぶっている人が多いんです、この町の象徴でもあるそうです。
創業者は1900年代初め、チョコレート店で修業を始め、地元でケーキ職人として働き、スペイン内戦の厳しい時代を乗り越えて、1939年内戦終結後、妻と二人でお店を始めました。この二人の開発した、焼きプリンのようなお菓子は今ではバスク全体に広がっているほどです。今のオーナー、エミリオ氏はこの二人の娘であるイザベルと結婚し、チョコレートに携わってきました。
このお店にはしのぶさんという日本人のお嫁さんがいます。エミリオさんの息子オルペスさんと結婚されました。家族中がチョコレートを作ったり販売したりするファミリー経営で、3世代全員お店の上に一緒に住んでいます。
毎日一緒にチョコを作り、みんなでチョコを販売しています。そのしのぶさんはこの家族に非常に大切に愛されていて、しのぶさんも家族やエミリオさんを心から尊敬しているのが、ちょっときゅんとくるほどです。私がエミリオさんのことをちょっとでも質問すると、しのぶさんは少しでもエミリオさんのことを伝えようと一生懸命メールをくれます。
エミリオさんも、しのぶさんの故郷の日本でチョコを販売することを心から喜んでくれていて、もうチョコは決定しているのに、さらにもっと良くしようとどんどん考えてくれるのです。
エミリオさんは15歳からのチョコ職人、もう50年以上チョコを作っているのに、そのモチベーションは衰えることがありません。ものすごい探究心で勉強し、オリジナリティーのあるチョコを作ることにすべてを賭けているように思えます。これだけ、前に向かう素晴らしい人のもとにいるから、家族が一致団結しているのだろうと思います。
「愛に満ちたチョコ」をほんとうに食べてほしい! 食べたら、なんか愛情のご利益ありそうですもん。
ラ ペーニャ ドゥルセ トゥーロン
ラ ペーニャ ドゥルセ チョコレートの雲
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チョコレートバイヤーみり
フェリシモでのチョコレートバイヤー歴28年。「チョコで世界中を笑顔にしたい」と世界各国のショコラティエをめぐり、数々のレアチョコを発掘。これまでに訪ね歩いたショコラティエは34カ国約400件。約590ブランド・約2,900種類のチョコレートを輸入販売した実績を持ち、その中でも日本に初上陸させたチョコレートは329ブランド。チョコのストーリーを語らせたら止まりません! まだ知られていない素敵なチョコを紹介するため、今日も世界の果てまでチョコ探し!
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