チョコレートバイヤーみりの 世界の果てまでチョコレート! レアもの探して、どこまで行く!?チョコレートバイヤーみりの 世界の果てまでチョコレート! レアもの探して、どこまで行く!?

過去の記事

search

CLOSE

幸福のチョコレートブログ >  LOVE&THANKS基金 > LOVE&THANKS基金のご報告(第3回目)

LOVE&THANKS基金

2015.08.07

LOVE&THANKS基金のご報告(第3回目)

「幸福のチョコレート」の「LOVE&THANK基金」での支援について、ガーナで児童労働をなくす活動を行っているNPO法人ACE(エース)さんからの御礼と活動報告についての第3回目です。(第2回はコチラ⇒
第3回は、「私たちの基金はどんなふうにカカオ農家さんに役立っているの?」というお話です。
【2014年9月~2015年6月までの活動と成果】
① 子ども保護委員会(CCPC)による見回りと啓発活動
IMG_2452.JPG

〈画像提供:ACE〉

新たな4村でも住民によるボランティアグループ「子ども権利保護委員会(CCPC)」を組織しました。見回り活動と家庭訪問を通じて、児童労働に対する問題意識を深め、子どもを危険な労働から守り、教育を受けさせることの重要性を伝える活動を行います。11月以降、新しいCCPCメンバーが見回りや働いている子どもの親への説得を始めました。その結果2015年6月末の時点で、合計189人の子どもが児童労働をやめ、学校に通うようになりました。
② 子ども権利クラブの活動と、学校での弁論大会
IMG_2264.JPG

〈画像提供:ACE〉

村の学校では、子どもたちが自分たちの権利について話し合う「子ども権利クラブ」が組織されました。教師のサポートのもと、毎週1回、自分たちの権利について学び、児童労働の問題点や教育の重要性について学んでいきます。また学校に対する要望をまとめ、教師や村の大人たちに伝えることもしています。(「教師が毎日学校に来てほしい」「学校に井戸を作ってほしい」など)
今年は子どもたちが学んだことをより多くの人々に伝えるため、学校対抗のディベート(弁論)大会を行いました。
現地NGOのスタッフや教師たちは、子どもたちが想像以上に児童労働問題の危険性を理解していることに驚き、感心していました。大会を見学した村の住民は、「子どもたちが真剣に訴えかけている姿を見て、児童労働は絶対にいけないということを改めて理解できた」と話してくれました。
③ 「ファーマー・ビジネス・スクール」によるカカオ農家への指導
modelfarm.jpg

〈画像提供:ACE〉

 
対象の4村でも、ガーナの他地域からの移住者が多く、充分な知識がないままカカオ栽培に従事している人が多くいます。そのため、カカオの生産性を上げ、収量と収入をアップするための、農業技術の指導「ファーマー・ビジネス・スクール)を行っています。
今年からは活動地域に「モデルファーム」を設置し、有効なカカオの栽培方法を直に見学できるようにしました。
ガーナのカカオの木は老朽化が激しいため、近いうちにその多くが寿命を迎えると言われています。モデルファームではカカオの苗木の栽培も行っており、近い将来、それらの苗木を植えて新しいカカオの木を育てていくことも期待されています。
④ 学校の環境の向上の為の取り組み
School.jpg

〈画像提供:ACE〉

4つの村は、学校施設のインフラが劣悪です。特にカロンゴ村は教室が5年生までしかありません。このため、カロンゴ村の学校運営委員会やPTA、そしてCCPCのメンバーが、行政に教室の増築などの要請を働きかけることになりました。また、ンスオテム村も現在は小学校までしかありません。そこで今後中学校を増設するための住民協力と行政への働きかけを行うことが決まりました。
また教員がその村に住んでいないため、毎日学校に来ないという問題があります。この解決策として、村に教員住宅を建設することが決まりました。カロンゴ村では住民が参加し、学校のすぐそばに教員住宅を建て、今年9月の完成を目指しています。またジュレソ村でも、不足していた教員住宅の建設が始まっています。
⑤ 住民の健康意識の向上のための活動
IMG_2345.JPG

〈画像提供:ACE〉

児童労働を強いられる子どもの多くが、親たちが何らかの健康問題を抱えているケースが多いことが分かりました。父親が亡くなったために就学が困難になったケースや、母親が病気のために子どもが看護や家事をしなければならず、学校に行くことをあきらめたケースもあります。このことから、親たちの健康を守ることが、児童労働をなくすうえで、とても重要であることがわかってきました。
そこでプロジェクトでは地元のクリニックと協力し、子どもを育てる親やカカオ農家に対し、健康に対する意識を高め、クリニックを定期的に受診するよう働きかけています。また、急な病気やけがの医療費を抑えるために、ガーナの国民健康保険への加入を促す活動や、健康診断も行いました。
これらの活動を通じ、人々が健康への意識を高めることで、子どもが安心して学校に通える村づくりを推進していきたいと考えています。
いかがでしたか? 私たちがおいしいチョコレートを食べられるのは、作る人のしあわせな暮らしがあってこそ。
それを陰で支える人がいて、その人たちの活動を私たちのLOVE&THANKS基金が支えている。しあわせがくるくる回って、もっともっとハッピーの輪が広がればいいなと思います!

SHARE:

LOVE&THANKS基金の他の記事

サイト内検索

アーカイブ

2014年以前の記事はこちら

plofile

チョコレートバイヤーみり

フェリシモでのチョコレートバイヤー歴28年。「チョコで世界中を笑顔にしたい」と世界各国のショコラティエをめぐり、数々のレアチョコを発掘。これまでに訪ね歩いたショコラティエは34カ国約400件。約590ブランド・約2,900種類のチョコレートを輸入販売した実績を持ち、その中でも日本に初上陸させたチョコレートは329ブランド。チョコのストーリーを語らせたら止まりません! まだ知られていない素敵なチョコを紹介するため、今日も世界の果てまでチョコ探し!

これまでの主な紹介メディア