味もパッケージもセンスがいい!! ポルトの老舗チョコ
〈アルカドチェ〉はポルトガルでもっとも人気のあるショコラティエと言っていいでしょう。ポルトにあるのですが、とってもポルトガルを象徴するようなショコラティエです。お店のつくりからして、いまどきのガラス張りな感じではないのです。入り口があって、その奥に行くと一個ずつ商品が並んでいる感じ、注文すると奥から出てきます。日本も昔そうですよね。うなぎの寝床のように大きなアトリエが奥にあるのですが、入り口からはそんな大きなアトリエが控えているとは思いませんでした。店内はやっぱり手描きの青いタイルに飾られています。これがポルトガルの誇りなのです。長くこの店にいたくなるような落ち着いたたたずまいです。
なんといっても、ポルトガルのチョコは日本人の舌、味覚と合います。
一瞬日本に帰ってきたのかと思うくらい。なにか、いまどきな味のハーモニーとか新鮮なびっくりチョコではないのです。そして、ポルトガルのチョコレートはすごく、パッケージセンスがいいです。
ていねいに包まれていますが、シックだけでなくちょっとゴールドを使ったり、大人の感じです。ポルトガルの人は器用なようで、箱までも自分たちで作ったりします。キチンときれいに。私はポルトガルはラテンな国だと思っていましたが、チョコを見る限りそんなおおらかイメージではないです。大雑把感がないです。ていねいです。あっっっ。ラテン系にも几帳面な人はもちろんいますっ。みんなチョイ悪親父ではないと思っていますよ。もちろん。ポルトガルチョコのまじめさを褒め称えたかっただけです。
話を戻しますが、このアルカドチェのアトリエに入るとみんな女性なのです。それも人数が多い。私もこの中でチョコつくったら楽しそうと思いました。
特においしいと思ったのはこのビスコイト。チョコ旅から帰ってこのチョコを友だちに回覧しましたら、
「このチョコが今まで食べた中で一番おいしい。」
と言ってる人がいました。わかります。ほんとにしっかりとおいしい。真ん中にさっくさっくのうすーいクレープ菓子のようなものが入っていて、練りこんでいません。さくさくのまま入っているのです。今までたくさんのチョコを食べてきましたが、私はこのタイプは初めて食べました。ほんとうにセンスがいい。そして、ポルトガルはお値段も良心的なのです。
ポルトガルのスウィーツに対するセンスのよさをこのチョコから感じていただきたいです。
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チョコレートバイヤーみり
フェリシモでのチョコレートバイヤー歴28年。「チョコで世界中を笑顔にしたい」と世界各国のショコラティエをめぐり、数々のレアチョコを発掘。これまでに訪ね歩いたショコラティエは34カ国約400件。約590ブランド・約2,900種類のチョコレートを輸入販売した実績を持ち、その中でも日本に初上陸させたチョコレートは329ブランド。チョコのストーリーを語らせたら止まりません! まだ知られていない素敵なチョコを紹介するため、今日も世界の果てまでチョコ探し!
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